今年の珠光茶会は2月14日で終了いたしました。ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。
最終日は唐招提寺で藪内流隋竹庵の濃茶席と、西大寺で武者小路千家の薄茶席・点心は西大寺興正殿でした。そして西大寺ではもう一つ、大茶盛も開催されていました。
ならまち会場では遠州流の初心者体験が日本料理水乃江で開催されました。こちらはまた後日、紹介します。
お茶会の報告なのですが、実際にはお茶室の中で写真を撮ると言うのはお茶をやっている人間からいうとあまりいいことではないような印象を持っており、専ら市のカメラマンに任せているような感じなので画像がないです。
なので、お寺の画像を載せていきます・・
今回、藪内流は初参加になりました。そして唐招提寺は藪内流との関わりが深いということで、まずは唐招提寺の席をお願いする事になりました。今回の第三回珠光茶会の実行委員長が唐招提寺の石田智圓長老だったことを考えると、今年のお茶会のクライマックスに相応しいお茶席だったのではないかと思います。
奈良の町は歴史において、仏教が盛んだった時代であり、国家は仏教と共にありました。有馬賴底猊下は、その様を奈良の仏教寺院は国立であると評されました。現代の我々が仏教に対する印象として西方浄土などの印象を受けることに対し、奈良の仏教は国家鎮護という題のために存在した研究所だったと言えます。その研究所の研究の方策として様々な宗派があって研究成果を朝廷に出していたのでしょうか。そういう意味では、道鏡という人もそういう研究成果をお寺から出すような行動だったのでしょうか。
西大寺では武者小路千家の薄茶席がありました。私は表千家でお茶を習っているのですが、実家のお得意様に武者小路千家の関係の方が多いこともあり、挨拶に行くことが楽しみだったりします。
西大寺ではお茶席に入る前に五重塔跡があります。いつか、ここに五重塔が建ち、近鉄特急で大和西大寺駅に到着する前に少しでも見ることができるようになればなぁと思います。
奈良のお茶席では各流派のお茶を楽しむことが出来ると言う姿を最初から考えていました。奈良は7大寺を中心にさまざまな宗派が共存している姿があります。それは奈良において平城京を作ったその時からある風景であると思います。そこで、茶道の流派の方が一緒になって地域と茶道の一大催事を開催できることは日本の地域振興に一石を投じるのではないかと考えています。それが翻っては奈良観光の強みになるのではないかと思います。奈良の観光盛り上げていきたいと思います。