秀吉と家康の駆け引きが終幕へ向かい始めます。
大きな勢力同士が仲良くするというのは非常に緊張感が漂ったでしょう。
その狭間に揺れる真田家。
真田丸17話はその両雄の緊張感の中で揺れる真田家を描いています。
戦国の覇者となった両雄。豊臣秀吉と徳川家康。
大きな方の勢力の秀吉は小さな方の勢力である家康に一敗しています。
この一敗という心理は秀吉に大きなプレッシャーだったでしょう。
一方で、秀吉と家康の外交戦は秀吉が圧勝しています。
秀吉と家康の小牧長久手の戦い時の外交は以下の通りです。
秀吉方:毛利(広島)・上杉(新潟)・佐竹(茨城)・里見(千葉)・宇都宮(栃木)・結城(茨城)
家康方:織田(尾張)・佐々(富山)・紀伊根来寺(和歌山)・長曽我部(ほぼ四国全土)・北条(関東の大半)
このうち、家康方の佐々・紀伊根来寺・長曽我部は秀吉に降伏し、織田は秀吉に臣従しました。
今、家康は秀吉と敵対するにも見方は小田原北条家しかありません。
この後に及んでも家康は驚異的な粘り強さを見せます。
それに対して、秀吉は自分の妹を家康に嫁にだし(ようは人質)、そして母の大政所まで人質に出します。
それによって、ようやく家康は秀吉に臣従を誓いに行きます。
また、流通的な意味では大坂を中心とした経済圏を確立し始めている秀吉の周辺は非常な活気に溢れます。
新たな領地を征服するごとに流通網が広がり、大阪は活気に満ちます。
秀吉の経済などのセンスは到底家康のおよぶところではありませんでした。
そして、この頃から実は全国で金(きん)が爆発的に産出しはじめます。
日本のゴールドラッシュです。
秀吉の運の良さはこのゴールドラッシュに支えられたことでもあります。
都会は賑やかになっていきます。
出雲大社の巫女である阿国が現れます。
これは踊りということなので、興業ですね。
賑やかな都会らしい一面なんだと思います。
その中に信繁の姉がいるようですね。
そして、存在感を表しているのが茶々です。後の淀君です。
淀君・・・。
ほとんどの人が持つ淀君のイメージとドラマの中の淀君は違います。
淀君は織田信長の妹、お市の方の長女です。父は浅井長政です。
浅井長政は信長と敵対し、滅ぼされました。
お市の方と茶々とその三姉妹は信長の元に戻ります。
その後、お市の方が柴田勝家と結婚し、三姉妹は福井へ行きました。
その柴田も滅ぼされました。
こういう風に見ると、茶々の不運さは最後の大阪城落城で3回の落城を体験しています。
茶々は秀吉にとっては元主人の信長の姪にあたります。
気位もとても高かったでしょう。
稀代の女好きだった秀吉は茶々のためにお城を作ります。
それが現在の京都市伏見区にあった淀城です。
そして、淀城の君主、淀君と呼ばれるようになりました。
淀君はその扱いに非常に満足したでしょう。
秀吉は大阪に住んでいます。
京都には当時の言葉でいう天子(天皇)がいます。
秀吉は京都御所に参内すると称して、淀城に行っていたそうですね。
秀吉の正室は北政所です。鈴木京香さんが演じています。
秀吉の女好きには呆れていたそうですね。
北政所は通称ねね、おね という名前で呼ばれていました。
秀吉の女好きにこの段階でかなり呆れていたようですが、昔は激怒していたようです。
こんな面白い逸話があります。
ねねはなんと長浜城時代に主君信長に秀吉の浮気を折檻してもらうように頼んでいます・・。
それに対して信長からの返事の手紙が残っています。
信長「そなたは近頃ますます美しさを増している。一方で秀吉の奴は仕方のないやつだ」。
暴君っぽいイメージの信長が女性を褒めるという一面を持っていたともいえる資料です。
真田丸17話楽しみですね。