ならまちには町でもっとも古くから活動しているまちづくり団体の一つに奈良町座という団体があります。
奈良町座は、町中の各まちづくり団体の幹部や事業者・住人などで役員を構成しています。
私は2009年から事務局長をさせていただいています。
毎月16日には奈良町座主催のサロン“奈良町座サロン”を開催しています。
毎回、ゲストを迎え、30分のスピーチの後、食事を含めた交流会を開催しています。
今月は16日が月曜日で開催場所の蔵武Dが休みのため17日に変更して開催しました。
今回のゲストは奈良市長仲川げん氏でした。
仲川市長は毎年5月に奈良町座サロンで年度予算の話とならまちでの事業の紹介をしてくださいます。
仲川市長は奈良市長になる前にはならまちで仕事をされていました。
現在の奈良町南観光案内所の施設でNPO法人の事務局長をされていました。
今回はならまちの魅力を紹介する100のツアーについての紹介がありました。
建物改修の予算のお話もありました。
ちょうど、建物の改修を市の補助で行った店舗の方がいらっしゃっていました。
その方からも交流会の時に、補助金のお話がありました。
ならまちと奈良町と、実は違いがあります。
ならまちというのは猿沢池より南のエリア一帯を指します。
奈良町となると、奈良の旧市街地全体を指します。
奈良女子大界隈のきたまち
三条通界隈の商店街
ならまち界隈
京終界隈
上記4つのエリアの集合体を指します。
しかし、ならまちと奈良町の違いはお客さんにはわからないですね。
このあたりはならまちの大きな課題でもあります。
そして、ならまち界隈では建造物は3000軒を越します。
古い町並みの残る地域としては巨大なエリアを形成しています。
奈良県内の古い町並みを残す地域と比較します。
今井町は600軒あまり建造物があります。
五条新町は170軒あまりだと聞いています。
それと比べると、ならまちはあまりにも巨大なエリアです。
その分、古い町並みの純度は低いでしょう。
町並みを保存する場合は一つの通りなどの方が有利ですね。
五条新町に行った時は170軒あまりなので、まちづくり関係者の関係の範囲内にあると言われていました。
ならまちは3000軒もあれば合意を取ることも非常に難しいです。
その上で、仲川市長は効果の高いものに対する支援を積極的に進めていきたいと話されていました。
また現在、奈良市の懸案になっている新斎苑についても少しお話がありました。
仲川市長の話でとても参考になった話がありました。
事業を行うにあたって、市長には説明の対象が何カ所かある。
まずは議会。
そしてその地区の住民。
そして市民全体。
一番最初にどこに説明するのかが難しいそうです。
地区の住民に説明すると、その後聞いた議会は聞いていない・議会軽視だ!となるそうです。
議会に説明すると、地区住民は聞いていないとなるそうです。
それに対して市民全体への説明もあります。
どこから説明をするのかというのが行政という組織上難しいそうです。
奈良市の人口は36万人。
原則全員から、税金を集めて運営されています。
自分のビジネスと比べると対象範囲が広いですね。
難しいだろうなと思いました。