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商店街の活性化の成功はテナント活用と店舗誘致にかかっている

まちづくり 地域 奈良 視察

日本全国を回って各地の歴史から現代までを学ぶ旅を続けています。
私自身、日本最古の奈良の旧市街地に住み、近所には商店街界隈の中では有名なもちいどのセンター街があります。

もちいどのセンター街 https://www.mochiidono.com/

私は近年観光化しているならまち地区の商業の活性化を目指しています。
その上で、各地を歩いて見えてきたことを書こうと思います。

駅前の商店街の歴史的事情

明治維新以降、全国に鉄道網が発達していきます。
鉄道は当たり前のように多くの人を乗せて利益を稼がなければなりません。

ただし、当時は電車ではなく汽車であり、石炭で動き黒煙を噴きます。
この黒煙付の汽車が町に入ってくると洗濯物が真っ黒になるんですね。
また、当時は汽車にはトイレはありませんでしたので、線路沿いにそのまま垂れ流します。
そういった事情で、駅は明治期の町の中心から外れた場所に作られました。
今、駅前の中心地になっている場所は、実は150年前までは田園地帯だった場所が多いです。
それが今、駅前となり、街の中心地になっています。

みなさん地元の老舗と呼ばれる店舗を思い出してください。
必ず、明治以前のお店は駅前にはないと思います(移転している場合はありますが)。

商店街内の土地問題

地域を行くと、商業的な動きが見えない商店街が広がっています。
よく見ると表札がかかっており、商店を辞めて住宅地として住んでいる人がいます。
商業地区内に一般住宅が立っていて、商業地域が歯抜けとなっていきます。
この状況になっているのは後継のいない・または跡を継ぐ経済力のない店舗が多いです。
経過を見ていると相続のタイミングで売却されたりテナントになっていくようです。

このタイミングで、まだ商店街が元気であればテナントに入る店舗が見つかります。
ただし、昨今の経済状況になると地方の商店街の中に店舗として入居する商店が見つかりません。

テナント化するタイミングよりも先に商店街の衰退がきている印象が強いですね。

店舗の誘致に積極的な商店街が成功する

全国を見渡しても規模が大きな商店街は店舗の誘致に積極的ですね。
この規模の大きな商店街の定義ですが、このように考えています。

戦災により商店街内の道路が拡張されて搬入が容易であり、店舗規模も拡張されている。
土地の売買が商業規模で成り立っている。
アーケードになっていて、雨天の場合も人が歩く。

このような条件である場合、例えばユニクロなどの大型店舗が商店街内に入ることもあります。
熊本のアーケード街や高松市の丸亀商店街などは非常に元気な印象を持ちます。

高松市 丸亀商店街 https://kame3.jp/

国の補助金の有効活用

商店街を支援するために国は多くの施策を出しています。
その中でも有意義に思うのはチャレンジショップの立ち上げです。
チャレンジショップはその名の通り、地域の新店舗を増やすための取り組みです。
奈良のもちいどのセンター街はこのチャレンジショップが非常に有効に作用しています。

チャレンジショップは小さな規模で作られることが多いでしょう。
チャレンジショップで成功した店舗が近隣の空き店舗に入ることで目的は達成されます。
この場合、近隣の空き店舗は小さい方が良いですね。
チャレンジショップと空き店舗の規模間が合う又は近いことが非常に重要だと思います。

今、商店街がするべきこと

昨今、特にバブル以降だと思いますが、商業店舗は商店街を目指さなくなりました。
モータリゼーション化が進む社会においては国道沿いが買い物の主役となってきました。

ここで、地域の商業的な価値観が変化したと言えるでしょう。
ただし、全国的に見れば駅前の商業地域の方が盛んな地域もあります。

この差は、商店街のそれまでの実績の評価だと思います。
地域にとって商店街がブランド価値があれば、そこに向かう店舗は存在します。
一方で、商店街にブランド価値がなければ道路沿いの店舗が流行ります。

ここで、商店街がするべきことは、地域の流行ってる店舗を商店街に誘致することでしょう。
商業地域としてもう一度地域社会にその存在感を作る必要があります。
そのためには思い切った補助金などを出すのも良いと思います。
人気の店舗が多いのが商業地域だと私は思います。

商店街は集客力が必要

私の知人がよくこんなことを言っています。

流行っている商店街には魚屋・肉屋・八百屋があると。
一方で衰退する商店街には帽子店・ブティック店・ジュエリー店があると。
これはよく使われる例えみたいですね。

この話の本質は、人を多く集める店を商店街に増やさなければならないという話だと思います。
そして、帽子店・ブティック店・ジュエリー店があっても良いのだと思います。
要は日常で集客できるものを多く持った方が良いということだと思います。

ちなみに良い魚屋・良い肉屋・良い八百屋がある商店街は飲食店も盛んな印象を持っています。

まとめ

駅前の商店街は、旅行する人にとっては最初の地域の印象になることもあります。
私は商店街がとても好きでなるべく隅々まで歩くようにしています。
ただ、少し人影が薄い商店街も情緒があって好きです。

その上で地域住民のみなさまも商店街・商業地域の人たちが地域で一番の商業エリアを守っていることに理解をしてほしいです。
駅前の衰退は同時に地域の衰退でもあるからです。

これまで全国を回って感じたことを記しました。

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