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倉敷で気付いたこと・学んだ地域活性化のヒント

視察

岡山県倉敷市。

中国地方第3の都市倉敷。

その倉敷の商業・文化・観光の中心である美観地区。

その成り立ちや今を視察してきました。

倉敷で気付いたこと・学んだ地域活性化のヒントを紹介します。

町を見下ろす場所にある阿知神社に地域の由緒がある

倉敷美観地区の東北に隣接するように鶴形山があります。

この山の頂上には美観地区の鎮守阿智神社があります。

阿智神社の阿智とは阿知使主の一族のことのようです。

阿知使主とは古代朝鮮から日本に渡ってきた人物です。

当時、大陸は日本にとって大事な国を治める知識の宝庫でした。

阿知使主も様々な知識や才能を駆使して日本で活躍したようです。

時に朝廷は、阿知使主にこの倉敷界隈の開墾を命令したようです。

そこで阿知使主はこの地を開墾しました。

阿知一族はいつか、朝鮮に帰りたかったのかもしれません。

阿知神社の御祭神は、朝鮮へ三韓征伐を行った神功皇后です。

また、宗像三女神をお祀りされています。

いずれも日本と朝鮮半島を結ぶエリア縁の神様ですね。

地域はその開墾の苦労と徳を地域は忘れないようにします。

阿知一族の名前を冠した神社を倉敷を見渡せる地に作りました。

倉敷という地域は自然にできた場所ではなく、開墾によってできた土地なんですね。

そしてその由緒を大事に毎年お祭りなどで称え続けてきたのでしょう。

ここに、江戸時代なども開墾を強力に推し進めてきた倉敷の町人の心意気を感じます。

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阿智神社のお堂に係る算額の扁額

江戸時代、地域の氏神神社には地域の特性が現れます。

倉敷は開墾と木綿栽培から空前の商業発展が起こります。

そうすると、その商業発展を担う算額ができる若者が必要になります。

そこで、難しい算額を神社に掲げます。

すると、参拝の折にそれに気づいて解く人間がいるんですね。

解けた人間は豪商にスカウトされたでしょう。

神社にはその扁額が今もかかっています。

 

戦後日本の観光地が変革を始めている

倉敷は戦後日本の観光地として脚光を浴びました。

団体で物見遊山に来る観光地ですね。

そして、倉敷美観地区は商業地であるため、大きな土地がありません。

宿泊が弱かったようですね。

宿泊は大きな土地がないと成立しにくい装置産業です。

倉敷は素通りの観光地になっていたようです。

素通り観光地になると、客単価も上がらないんですね。

ビジネスの鉄則は滞在時間が長ければ長いほど売上も伸びます。

そこに一石を投じる動きが今回の視察の目的でした。

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交流型のゲストハウス有隣庵

今回、有隣庵というゲストハウスを視察に行きました。

素通り観光の弱点を補いたいと事業が始まったそうです。

そして他の宿泊施設があまりやっていなかった交流をテーマにします。

有隣庵素晴らしいですよ。

ぜひ、有隣庵に宿泊して、新しい地域の宿泊の可能性を模索してください。

行政のエクセレントな動き

そして、そこに倉敷市が地域おこし協力隊を派遣しています。

地域おこし協力隊とは人口減少の著しい地域に都市部から若者が派遣される制度です。

総務省の制度で、3年間人件費+αの予算がでます。

しかし倉敷市は人口は減っていないんですね。

それでも地域おこし協力隊は有隣庵で働いています。

これには理由があります。

倉敷市は平成の大合併で合併した人口減少地域を抱えています。

その地域の情報発信をするために、知名度に優れた有隣庵に地域おこし協力隊を派遣しました。

倉敷市が有隣庵を中心にした観光政策を考えたということですね。

素晴らしく先進的な試みです。

行政職員は日本国憲法に縛られています。

法律や条例・施策には解釈によって使い方を変えることができることもあります。

しかし、実に90%以上の自治体は解釈を拡大した施策を行いません。

行政職員は事業をするために就職したわけではないんですね。

逆に最近になって地域の商業力や産業力が落ちてきて地域の振興を行わざるを得なくなりました。

そこに戸惑っている職員の姿をよく見ます。

その上で、倉敷市が民間に地域おこし協力隊を派遣したことを称賛したいと思います。

客単価が上がった観光地は周辺の山地と連携できるようになる

有隣庵は一棟貸なども作ることで、客単価を上げています。

宿泊単価の向上は地域の滞在時間を長くし客単価を上げます。

今、倉敷市美観地区は単価の高い商品がたくさん販売されています。

客単価が一定の数字まで行けば、地場産の商品や食材の料理を出すことができるようになります。

私の印象では飲食の客単価が2000円を超えれば地場産食材を使った料理店が出てくるようになります。

そういう意味で、今、倉敷は劇的に観光地が変革を起こしていっているでしょう。

今回は、倉敷美観地区に地域活性化のヒントを探しに行きました。

とても勉強になりました。

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