国内屈指の霊山、鳥取県大山。
その中腹には素晴らしいお社が鎮座します。
ここは平安期以降修験道の聖地のひとつとして栄えました。
大山の中腹には718年創建の大山寺があります。
そしてその奥には神話をもとに歴史を紐解かれたスポットがあります。
大神山神社奥宮。
山陰最大のパワースポットとも呼ばれる大神山神社。
山陰は裏日本とも呼ばれる、過疎化の進む地域でもあります。
しかし、そこには地域と自然と信仰が織りなす素晴らしい世界が広がっています。
大神山神社の奥宮参道の石畳と日本最大級の権現造の本殿を紹介します。
鳥取県大山町に聳える大山
鳥取県西部に聳える山、大山(だいせん)。
標高1729mを誇る中国地方最高峰の山です。
その威容から旧国名を取って伯耆富士とも呼ばれています。
その中腹に鎮座する大神山神社奥宮。
夏でも涼しく、冬季は豪雪で参拝できない期間限定の社です。
この大神山神社奥宮には歴史を覆す伝説が今も残っています。
大神山神社の祭神は大己貴命。大国主命の若い頃の名前です。
大己貴命はこの大山に全国の神様を集めて会議をしたと言われています。
これが直接の神有月の発祥だと思われます。
大山と大神山の違いとは?!
ところで、大山(だいせん)と大神山(おおがみやま)。
なぜ、読み方が違うのか。
信仰の山を一般的に(せん)と呼びます。
大山は平安期に修験道の山として繁栄を始めます。
そのころから、大山(だいせん)と呼ばれるようになったそうです。
さて、大神山。
今は神の字を抜いています。
仏教的な理由なのか、それとも古代神話的な理由なのか。
大国主命は国津神のトップです。天津神のトップである天照大神に国を譲り、出雲大社にお祀りされたといわれています。
出雲大社は天皇家関係の出雲国造の子孫が宮司を務めています。
一方、大神山神社。
大神山神社の宮司は相見家と言います。
この相見家は大国主命の子孫を名乗っています。
そして、それを実は宮内庁も公認しているそうです。
その証拠に大神山神社の宮司交代時には勅使が来ます。
さて、大神山神社は明治期、大山寺から分離し神社となりました。
神仏習合から、廃仏毀釈によって再度出現してきた神。
出雲大社を前面に出すことによって隠されてきた感のある大神山神社。
しかし。
そこには大山の雄大なエネルギーを一心に背負うようにそびえる社殿があります。
大神山神社。
色々と見どころがあります。
大神山神社奥宮の参道石畳は日本最長を誇る石畳の参道
大神山神社奥宮の石畳は日本最長といわれています。
参道の一ノ鳥居から本殿まで約700mが石畳になっています。
これが坂道で奥宮まで続いています。
結構しんどいですが、素晴らしい本殿がお待ちです。
ただし、この奥宮の参道、石が自然に沿っておかれています。
足元を見ておかないと危ないです・・。
大神山神社奥宮の参道は今でもずっと工事で修復されています。
大神山神社の本殿は日本最大級の権現造りの本殿
大神山神社本殿は国指定の文化財であり、国内最大級の権現造です。
そして社殿奥の白檀の漆塗りは日本一の規模を持ちます。
大神山神社奥宮への参拝には神社専用駐車場に車を置きます。
そして石畳の参道を歩きます。
25分ぐらいは緩やかな登山となります。
そして大山の新鮮な風が通り抜けていきます。
社殿までにとても気持ちのいい空間がそこに存在します。
初めて訪れたのは2015年4月。
社殿にたどり着くまでにどんな人でも色々と感じると思います。
日本社会は自然あふれる農耕民族から商業国家になりました。
昔は自然の中に鎮座していたお社も今は都会の中になってしまっている神社も珍しくありません。
そんな現代社会。
大神山神社は溢れるマイナスイオンと共に大山の中腹に鎮座しています。
インターネットで参拝した人のブログなどを拝見してみました。
すると、多くの人がやはり大神山神社をパワースポットだと感激を記されています。
人は古来から自然の中で生きてきました。
自然を敬い恐れ畏まることで自然との調和を模索しました。
大神山神社奥宮に行くと、その調和が素晴らしくできあがっています。
そして、大神山神社は崇敬する地域の多くの方の支えで成り立っています。
その地域の支えのすばらしさは、NHKBSプレミアムの新日本風土記で2回も取り上げられています。
信仰や文化・芸能という人が集うことが習慣となっている地域は神社やお寺の存在が際立っています。
大神山神社奥宮は㋆にもひとり神事と呼ばれる神事があります。
大山の頂に水を取りに行く行事です。
いつか参加したいと思っています。
大神山神社は大山の大自然のエネルギーと日本最大級の権現造が魅力です。
訪ねてみてください。
大神山神社の奥宮参道の石畳と日本最大級の権現造の本殿を紹介しました。
大神山神社と同じような名前の神社が奈良にあります。
祭神は一説には同じ大国主ともいわれています。
大神神社。こちらも合わせて読んで頂ければと思います。
その大神神社は実は福岡の筑前町からやってきたという伝承があります。
福岡の筑前町にある大己貴神社はその伝承が残る神社です。
なんと、大神神社のある三輪の地域と同じ地名が溢れています。
そしてこの筑前町の旧町名は三輪町。
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