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沼津市に見る地方都市の現状

地域 静岡
沼津市に見る地方都市の現状

沼津市。人口19万人。
平成の合併でさらに広くなりました。
沼津市について書きます。

都市計画と人と人の距離

東海道・愛知・静岡の町は都市計画が広々としています。
奈良から見ると、人と人との距離が遠いのではないかと思います。
人と人の距離と人と地域の関係性は関西が良いということではないかもしれません。
しかし、それでもかつての先進地は人と人の距離が近かったと思います。
人と人の距離が遠いと自然と交流時間が減ります。

沼津の週末金曜日の繁華街

今回訪ねたのは3月上旬の金曜日。
金曜日といえば、繁華街が賑やかな日だと思います。
しかし人が歩いていないんですね・・・。

沼津市から静岡市までは電車で52分です。
人口は沼津市は19万人に対して静岡市は70万人。
これだけ経済力人口に差があれば吸収される一方でしょう。
福岡県においては第三の都市久留米が福岡のベッドタウンとなってしまっています。
現地の方にお話しをお伺いしたわけではありません。
しかし、もしかすると静岡市に吸収され始めているかもしれないですね。

静岡市も道路整備で道が広々としていました。
住宅地でも同じようなのかはわかりません。
しかし、旧市街地の様々な交流はこの道路拡張だけでなくなってしまうように思います。

課題は何か

20万人前後の地方都市がそれ以上の都市に食われている。
これはその都市にリーダーがいないとか、まちづくりが進んでいない。
そういう問題ではない気がします。

機能的・構造的問題に終始しているでしょう。

今後の日本の地方社会はいくつかの都市圏に集約されていくのではないでしょうか。
人口減少と共に地域を支えることができる都市。
それは静岡市と浜松市・それに伊豆のどこか地方都市だけかもしれないですね。
沼津市や三島市など、幹線沿いは逆に都市に吸収されて難しいでしょう。

交通機関の発達

また、交通機関の発達や通勤への日本人の‘慣れ’も影響しているでしょう。
東京や大阪では通勤1.5時間は当たり前になっています。
私の知っている範囲では大坂に三重県から通勤している人もいます。

交通の発達は都市の発達に大きくかかわります。
そして、交通の発達は周辺都市の再編を促すのでしょう。

通勤人口の増加と地方自治の崩壊

それから、通勤人口が増えると、周辺都市の地方自治は崩れていきます。
その地域に住みながらその地の仕事をしていない人が増えます。
そうなると、住んでいる地域への関心や情報量が極端に落ちます。
結果、政治への参加などが現実的ではなくなります。
そこにメディア戦略に長けている政党が候補者を送ります。

政治への参加意識が低くなってしまえば、地方自治の原理が崩壊します。
行政は批判勢力を失い、特定の議員とのみ付き合えば仕事に支障が出ません。
それでは納税者全員の地方自治はできないのですね。
監視の目が多い方が絶対に良い地方自治体になると断言できます。

地方自治への関心の低下が投票率に現れます。

しかし、これは通勤者が悪いという議論にはなりません。
それは税金の大部分が中央に集められていることが原因です。
その税金は目的や人口に応じて再分配されます。
より大きな都市の方にまとめて分配されます。
より大きな都市を中心にお金が回るしくみになってしまっています。

それが戦後ずっと続いているために残念ながらこのような
ひずみが地方には出ているということだと思います。

沼津は白隠慧鶴の出身地といわれています。
江戸期に日本の臨済禅の形を再編したといわれる人物です。
さらにはとても奇相な絵を現代社会に残してくれています。
白隠慧鶴は今の沼津に何を思うのでしょうか。

沼津の町はかつて城下町でした。
今回はそのあたりは歩くことができませんでした。
次の愉しみにしたいと思います。

沼津の町を歩きながら思ったことをつらつらと書いてみました。

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