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高松で学んだ地域活性化のヒント

まちづくり 地域 香川

香川県高松市。
全国屈指の茶の湯の町ともいえるかなと私は思います。
なぜ、そう言えるのか。
高松で学んだ地域活性化のヒントを紹介します。

 

水戸黄門の兄が立藩した徳川御連枝の藩

高松藩12万石の藩祖徳川頼重は徳川家康の11男、頼房の長男として生を受けます。
しかし、諸事情で水戸藩は同母弟の光圀(のちの水戸黄門)が家督を継ぎます。
その後、頼重は時の将軍徳川家光に拝謁し、1942年に高松12万石は拝領します。
水戸藩が28万石の支藩となりますが、これは御三家の支藩としては最も大きくいわゆる「破格」な支藩になります。

この時期、諸大名が相次ぐ改易を受けています。
それに対して、徳川の親藩や譜代大名が領地を増やします。
御三家も様々な形でバランスを取っていました。
高松藩12万石は四国の睨みを任されていたでしょう。
何かあれば四国の大名をまとめて出征する責任もあったかと思います。

優しく穏やかな高松藩は徳川御連枝のもつ余裕があった

1614年、大坂の陣が終わり、1637年の島原の乱も終わった平和な江戸時代。
1942年の立藩は変に武装をする必要のない時代だったでしょう。
江戸幕府は基本的に1万石に付き300人の軍役を諸大名に課していました。
高松藩は3600人の武士が必要だったでしょう。
しかし、実際はそんなにいなかったのではないかと思います。

その分、領民の年貢も安かったのではないかと思います。
高松の方にお聞きすると、江戸期、領民は領主を良く慕っていたそうですね。

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江戸期の讃岐国の石高の増加から見る高松藩

江戸初期の讃岐国の石高は17万5000石でした。
そのうち、高松藩が12万石・丸亀藩が5万1000石でした。
シェアで考えると、高松藩は69% 丸亀藩は29%ですね。

江戸末期には讃岐国の石高は30万9000石となります。
これをシェアで考えてみます。
高松藩は69%なので21万3000石。
丸亀藩は29%で8.9万石ですね。
(他倉敷代官領等は全体の3%以下なので考慮外)

このように江戸期で讃岐国は一定の成長を果たしています。
また、讃岐国の石高は元禄から天保にかけて伸びています。
元禄は上方を中心に文化の華やいだ時代ですね。
高松もこれに合わせて国力と共に文化も成長したのでしょう。
この高松藩に武者小路千家という千利休の後継の一家が仕官します。

高松と武者小路千家の関係

家元というのはデザイナーでもあります。
道具の見立てから始まり、使い方などを勘案して道具のデザイン等を決めていきます。
そして誰よりも多くの道具を扱います。
それは大名が所持するものも扱います。
古今の著名な道具も当然のように手で取って確認したでしょう。
江戸期は今のように美術館もないので、様々な美術品を見ることができるのは限られた人だったでしょう。
その上で仕事としてそれを見ることができる家元という人が高松藩に仕官していました。
当然、京の流行や価値観を高松に持ってきたでしょう。
徳川御連枝の余裕と、家元という職業の人が存在すること。

私はこれが高松という町を考える上で大きなヒントかなと思います。

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物作りの理(ことわり)がわかる人がいる町

 

今、高松の町を歩くとお洒落なお店が多いことに気が向きます。
物を作る場合に考えるべきことの一つに物の理(ことわり)というのがあると思います。
茶の湯の世界では例えば、茶碗は季節に合わせて形が決まっています。
夏の茶碗は口が広くなっており、暑さを逃がす工夫ができています。
冬の茶碗は口が狭くなっており、温度を逃がさないように工夫されています。
このような物の理は、それを工夫・使用する人によって変わってきます。
そんな時に、茶の湯の家元と呼ばれる人がいることは大きいですね。

高松の町を歩くと、歴史から垣間見えることが多くあります。
今回、始めてゆっくり考えながら町を歩くことができました。

茶の湯の世界は千利休を祖とする茶道三千家が中心となっています。

表千家は紀州徳川家・つまり和歌山市
裏千家は久松松平氏・愛媛県松山市
武者小路千家は高松松平家・つまり、高松市ですね。

このように高松市は茶の湯に縁の地域です。
高松の町は茶の湯でまちおこしを行うと様々な効果が表れるでしょう。

高松の町を歩いて学んだ地域活性化のヒントでした。

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