隠岐の島で気付いたこと・学んだ地域活性化のヒント

島根 視察
隠岐の島で気付いたこと・学んだ地域活性化のヒント

日本を代表する大いなる離島隠岐の島

隠岐の島は日本海側の離島で、地形的には断崖絶壁の島です。

しかし、かつては日本の流通大動脈の拠点の一つとして栄えました。

今回は隠岐の島を訪ねました。

隠岐の島で学んだことや気付いたことを記したいと思います。

地域活性化のヒント。隠岐の島で学んだこと・感じたことを書きます。

 

地域活性化のヒントその1 ‘外貨’獲得を意識する

地域は基本的に、外からの貨幣の獲得を計る必要があります。

いわば‘外貨’を獲得しつづけれる必要があります。

自給自足にすれば離島は大丈夫と考える人がいます。

しかし、実は貨幣は流出し続けます。

島という単体で存在している場合、その流れは顕著でしょう。

 

地域から出ていく貨幣

例えば、源泉徴収税。これは島から国へ納められます。

子供が島外外就学の場合の仕送り。

トイレットペーパー等、日用品も外から購入します。

貨幣が流出しつづけます・・・。

 

地域に入ってくる貨幣

一方で、国からの予算補助などがあります。

もしくは国の目的性の高い補助金を取るチャンスがあります。

 

出ていく貨幣と入ってくる貨幣

そういった視点の上で私は年間5%ずつぐらい地域の資産が減少している印象を持っています。

再び、地域が資金の流入を計るには、様々な策を打っていく必要があるでしょう。

様々な分野・業界が地域においてその努力をしなければなりません。

そのうえで、私の場合は、産業振興と観光振興が必要だと考えています。

 

産業振興と観光振興

地方自治体や地域社会の永遠の課題である産業振興・観光振興。

目まぐるしく変わるので社会を注視して政策・事業を打つ必要があります。

産業と観光。

どちらを先にするべきかという議論が行政や議会でいつも出ます。

そして結局は両方を中途半端にして失敗する印象があります。

産業振興が先?!

私の感覚では産業振興が先だと思います。

産業振興で知名度を上げて観光振興へ進む。

これが基本的な成功パターンかと思います。

観光振興はその地域に行く価値がなければ成り立ちません。

産業振興はその‘地域’の特性を生かした産業が基本成長します。

産業振興に成功すれば、商品と共に地域の知名度も上がっていきます。

産業を徹底的に振興し、その後、産業観光に進むと無駄が少ないでしょう。

産業観光を糸口に観光振興を行っていくべきだと思います。

 

アクセス問題

本島からのアクセスを考えてみます。

フェリーはとても高く(本州~13500円~)、飛行機代も高い(伊丹~12500円)。

ある意味、都会の競争社会とは一線を画している価格です。

昨今は航空会社の競争で飛行機代が価格が安くなる地方都市も増えました。

しかし、隠岐の島はそこまで安くなっていません。

相対的に飛行機代が安い地方都市との競争になります。

飛行機代の安くない隠岐の島は行くことが中々難しい環境です。

それでも来ることができる客層をしっかり意識しなければならない。

交通費は客層を限定的にします。

一方で、交通費が高くつく地域ほど、実は観光振興も成功しています。

それは自然と客層を限定的にしたまちづくりを想定していくからでしょうか。

アクセスの問題を考えた観光企画で克服していきます。

交通費を多く払ってでも行きたいところ。

そこを目指すべきですね。

 

レンタカーの課題

今回は7人旅でしたので、7人乗りのレンタカーを借りました。

しかし、そのレンタカーのサイズが小さいんですね。

ホンダのモビリオでした。

旅行客が7名で7人乗りでは、荷物が乗らないんですね・・・。

なので、初日は急遽もう一台借りました。

さらに帰りがけは2往復しました。

離島の場合、隣町のレンタカー会社から車が回ってくることがありません。

なので、大手レンタカーは隠岐の島には営業所がありません。

地元の企業ががんばっていました。

普段は整備工場などをしている会社のようでした。

カーシェアなどをうまく活用した振興を考える必要があるように思いました。

 

カーナビ問題

レンタカーのカーナビが小型の携帯用でした。

隠岐の島は道がとても複雑です。

離島振興の一つで、断崖の景色を見せるために作った道が多いからでしょう。

それを小さなカーナビで確認するのが難しいんですね。

そして高齢化社会です。小さな画面は見えないんですね。

 

カーナビの情報更新

そして、カーナビは情報を更新しているかが重要です。

きれいな新しい道は更新されていないカーナビでは紹介されません。

初めて訪れた地域が道がわからないと致命的で、何度も道を間違えます。

旧道ばかり、レンタカーが走ることも隠岐の島では珍しくないでしょう。

カーナビの情報更新は公共工事の成果として旅行客に快適な道を案内するのではないでしょうか。

公共工事の優位性を指摘し、優先する行政や議会。

しかし車の旅行客に限定すれば、それが実感できるのはカーナビでしょう。

観光振興を視野にいれた議論があるのであればここを改善するといいでしょう。

極端な話、行政はレンタカー会社にカーナビの補助を出してもいいと思います。

それぐらいカーナビの情報は旅行客にとっては価値を持っています。

 

宿泊の問題

何か所かの宿泊施設の前を通りましたが、外観は少し疲れ気味でした。

設備投資などが進まない現状があり、ちょっと設備の古さが目立ちます。

今回は泊まりませんでしたが、意外に旅館スタイルの方がよかったのかなとも思いました。

それは古い物の方が意外性があるのではないかという期待ですが。

 

ビューポートホテル

食事はとても美味しかったです。

ホテルの食事は期待してなかったのですが期待以上で、大満足でした。

また、ホテルの方は要望を最大限聞いてくださいました。

メニューにない、地元名産を次の日の夕食にそろえてくださいました。

宿泊客の要望を最大限に聞いてくれたというのは私の中では人生初の経験でした。

この体験だけでまた行く価値があるかもしれないと思いました。

JTBの元社長の舩山龍二さんは講演でこんなことを言われていました。

「旅先の一番の思い出は訪れた先の人の親切に出会うことです」

まさにこの体験でした。

 

お風呂

一方で、お風呂が狭かったことが非常に残念でした。

お風呂はユニットバスの為、とても小さく、離島まで来たという愉しみが幻滅しました。

島の中央には温泉があるようですが、そこまでは足を伸ばせません。

屋上に大浴場でもあれば・・・

観光において温泉の存在は必要不可欠になってきているように思います。

宿泊が伴う場合、温泉があるのか、または温浴施設があるのかで優位性が変わってくるでしょう。

海産物

隠岐諸島の内、海士町は元気に産業振興を行っている印象がありました。

港もきれいに整備されており、海産物もその場でも、インターネットでも買えるようになっていました。

若い職員の方の表情もいきいきしており、さすがあの著名な海士町だなと思いました。

一方の、隠岐の島町の方は、何か攻めあぐねている印象が強かったです。

海産物はどこに水揚げして・どこで販売されているのか、ちょっと気になりました。

そのあたりを観光できるようになればもっと印象が近づいてきます。

今回は黒アワビを食べたいという目的があったのですが、断念・・。

このことを人にも話しますし、自然と話題になります。

市場の横に直販所などがあってその場で注文して郵送してもらえればいいですね。

 

由良比女神社

西ノ島町にはちょっと不思議な由良神社という神社があります。

ここは、歴史上、なんどもイカの大群が押し寄せてきた浜を持ちます。

何百年かに1度ぐらいの頻度でイカが押し寄せます。

これはかなり珍しく面白い現象で、近年でも記録があります。

こんなにオリジナルで面白い話はありません。

ぜひ、これを起源にしたイカの催事をやってほしいと思います。

ちなみに、隠岐諸島はどこもイカが美味しく、良く獲れるようです。

 

夜の賑わい

旅行者にとっての愉しみの一つに夜の賑わいがあります。

隠岐諸島で唯一夜のお店が集まっているのが隠岐の島町の西郷港界隈です。

飲食店・居酒屋・スナック・キャバレーなど30軒ほどのお店がありました。

ただ、20~30年前は100軒近くあったのではないかと思いました。

夜の賑わいを楽しんでいる人も多くいたのではないでしょうか。

今は飲酒問題や高齢化その他色々で夜の賑わいは地方社会はどこも減少傾向です。

私は、商店が集まる地区を決めて、補助金を打ってでも通りとして整備するべきだと思いました。

それをやらなければ、夜の賑わいは歯抜けであり、返って寂しさを感じます。

それから、商店は近くにあると、やはり競争もします。

切磋琢磨することで商業力は上がっていきます。

商店が集まっているとその近くにまた新規出店を見込むことができるでしょう。

逆に孤立した商店はどこも場末感が出ざるを得ないでしょう。

ここには自分の土地建物で商売をしてきた地域性が垣間見えました。

商売をしなくなってもいわば繁華街に住み続けるという状態です。

商業地区は商売をやっている人だけが集まるべきです。

その商業の賑わいが人をまた集めます。

観光振興の目玉として、これは必ず行うべきだと感じました。

 

隠岐の島の見どころ・情報の一括提供

西郷港からフェリーを降りると、隠岐諸島の観光ポイントが港の柱などに紹介されています。

これはファーストタッチとしては良かったです。

行ってみようかというような印象を少し持つことができました。

ただ、旅行客・観光客はいうほど時間がありません。

どこが一番いいのかを考えてしまいます。

そこで何か観光人気スポットランキングなどがあればいいなぁと思いました。

それを目安に旅行客・観光客は歩くでしょう。

案内所の雰囲気

 

一方で、ビューポートホテル1階にある観光案内所はちょっと入りにくい雰囲気でした。

入口から職員の顔が見えないんですね。

何故か、横から誰もいない施設内が寂しく見えます。

フェリーと飛行機は数が限られています。

しかし、インターネット社会の現状ではほかにもできることがあります。

観光案内所はアナログで訪れる人に情報発信をするだけの時代から脱却するべきです。

上記のような観光人気スポットランキングなどは案内所で作ってもいいのではないかと思います。

海士町を見て・・産業振興の次は観光振興へ

島根県海士町。

もはや地域振興では著名な町ですね。

漁業を中心とした産業振興が盛んで、一定の成功を収めています。

そして海士町は後鳥羽上皇の山陵(つまりお墓)があります。

しかし、ここは怨霊の話もあるのか、あまり積極的な振興になっていません。

ここは歴史の見地と振興を兼ね備えたインテリジェンスな形を考えるべきだと思いました。

資料館などもありましたが、時間がなく割愛しました。

歴史的偉業に挑戦した後鳥羽上皇の想いを地域活性化に活かせると良いだろうなと思います。

隠岐諸島にはUターン者が意外に多かった

2泊3日の期間中、10名ほどの人と話をしました。

そのうち3名ほどが外で労働・就学して帰ってきたと言われていました。

実際にはどれぐらいの人が一度外に出ているのでしょうか。

離島の振興で重要になるのは都市部の動きを察知して動くフットワークです。

それには一度外を見てきた人の感覚が必要でしょう。

外に出たことのない人も実際には多いでしょう。

その融合が離島に新たな感覚を生むのではないかと思いました。

外に行っている人、行った人、行ったことがある人の話をまとめて、島民に伝える仕事があってもいいと思いました。

まちづくりに必要なこと

まちづくり・地域振興において重要なことは情報と意識の共有です。

地理的制約のある地域ではそれを日常的に行うことがさまざまな活動に繋がります。

つらつらと書いてみましたが、とても楽しい・有意義な隠岐の島でした。

今回は観光のみでしたが、次回は隠岐の島の方のお茶会などに行ってみたいです。

地域活性化のヒント 隠岐の島で気付いたこと・学んだことでした。

 

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